ねいぴあの世迷い言

つれづれなるまゝに、をりをり、ぱそこんにむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

2016年10月30日(日)第154回天皇賞(秋)

秋の古馬GI戦線の幕開け、天皇賞(秋)について予想をしていきましょう。

そして、現地に行ってきたので結果回顧です。

第154回天皇賞(秋)

予想印

◎1エイシンヒカリ

◯3アンビシャス

▲14ステファノス

△15ラブリーデイ

☆9ルージュバック

注(なし)

 

ローテーションの傾向としては毎日王冠か、宝塚記念あたりから買いたい。

ここ10年、毎日王冠から馬券に絡んでいる馬は2000m以上のレースで3着以内の経験があるので注意したい。

血統としては父ディープインパクトには注目。

東京芝2000mなので1コーナーまでの距離が短く、7,8枠の外枠の先行馬は少し割り引く必要があります。5枠も好走していません。

面白いのは馬番で、天皇賞(秋)ではこの10年5,6番と15番以降は連対したことすらありません。

当たり前ですが東京競馬場なので瞬発力も必要になります。

4角で最内で先頭か、先団〜中団の好位につけられる馬を買いたいところです。

天皇賞(秋)ではこの10年間4歳5歳馬しか勝ったことがなく、3歳馬が2着3着、6歳馬に至っては3着2回となっているので、3歳か6歳以上の馬は相手か紐をベースに考えたいと思います。

 

全馬総評

1エイシンヒカリ

今までのレースを見ていると1800が合っているのではないかと思うし、事実昨年は大敗。しかしながら香港C(シャティン2000)では好走を見せたので、馬券候補には残したい。外枠か5枠なら脚質的に消しであったが、最内がとれたのでチャンスはある。逃げて勝つのが相当難しい東京芝2000なので、実績通りの評価はしづらいが、能力はこのメンバーだと1か2番手評価。天皇賞(秋)と香港Cで引退であるそうなので、休み明け香港の予行演習なのか、それとも本気で走らせてくるか判断が難しい。

2クラレント

一発はあるかもしれないが、距離適性的に1600が合うのではないかと思うし、7歳馬だし、ここまで好走してきていない上に、ここまで乗ってきた小牧騎手がクラレントを選ばずに京都で走るということで、今回は見送り。

3アンビシャス

中山記念ではドゥラメンテを追い詰める2着で産経大阪杯では後の天皇賞(春)キタサンブラックを負かす強い競馬。しかし、宝塚記念のように道中掛かることがあるので精神面に不安もあるかという印象だったが、前走ではルージュバックとクビ差の2着。双方メイチの仕上げではないなか、他馬との実力差を見せたレースだった。ルージュバックのほうが強いかと言われると、毎日王冠では斤量差3kgで今回2kg差なので、クビ差なら実力の差はそれほどないと思われる。

4サトノクラウン

京都記念の日は重馬場のなかでも超重馬場。あの日あれだけの着差をつけての勝利は久しぶりのレースにも関わらずポテンシャルのあるところを見せつけた。しかし、クイーンエリザベスII世カップ宝塚記念で惨敗。4歳だし、幸か不幸かレースをあまり使っていないので馬券に絡む可能性もある上に、最強の複勝騎手福永だが、他馬のことを考えると、根拠のない馬券は買えないということで今回は控えよう。

5ロゴタイプ

正直安田記念がベストレースであるような気がする。調教も良く、展開にも恵まれたので、抜群の評価はできない。距離適性も1600であるような気がするし、5枠で逃げるにしてもエイシンヒカリの外になる。6歳であるし、ここは控えたほうが良さそう。

6アドマイヤデウス

前走京都大賞典2着はキタサンブラックの後ろについていけたこと、斤量が軽かったことが挙げられるかと思う。距離が長めの重賞では馬券に絡んでくるものの、G1を取り切れる馬なのか、そしてこのレースなのかどうかを考えるとどうも割引せざるを得ない気がする。

7サトノノブレス

前走オールカマー2着は1枠の優位を活かせる番手の好位からの競馬で展開に恵まれていたような気がする。重賞では馬券に絡んでいるが、G1級の馬ではないと見た。ここで勝つことを目標にして仕上げてきてはいないと思われる。

8モーリス

このメンバーだと実績No.1だと思われる。こちらもエイシンヒカリと同じく年内引退で、次走は香港マイルか香港Cか。種牡馬としての勝ちを高めるため2000での実績を残したいというオーナーの意向で札幌記念へ向かったが、どうも距離が合っていないと見た。やはり最強のマイラーであることは間違いなく、今回ムーア騎手騎乗でなければ消しであった。ムーア騎手の騎乗は世界No.1であるという評価から、候補に残す程度で。ローテーションの評価が難しいが、強い馬であることは確か。

9ルージュバック

前走毎日王冠でいつも通りの展開から外差し切り勝ちと強い競馬を見せた。末脚も素晴らしく、府中牝馬Sエリザベス女王杯のローテーションを選ばなかったのは、毎日王冠でベストの実力を出せた場合に天皇賞へ向かわせるためだったのだろうか。斤量の優位はあったかと思うが何にせよ出してきた毎日王冠で勝ったことは好評価。しかし、2000以上での好走経験がオークスか500万条件戦しかないので、距離適性という意味で少しマイナス。

10カムフィー

バリバリのステイヤータイプが出走してきた。東京競馬場であるし末脚が利くところは評価できるが、7歳であるしここは見送り妥当。

11ヒストリカル

恐らく今回も後ろからゆっくりの競馬になるかと思う。前走毎日王冠は大外から勝ち馬2頭を追いかけることができての3着。末脚がかなり利くので、新潟や東京があっていることは確かだが、いかんせん他馬がG1馬ばかりなので、今回は見送り。

12リアルスティール

次走の目標が香港かマイルCSだそう。揃わなかったので毎日王冠には使わなかったとのことだが、この直行は大丈夫かと思う。しかし、無理して出さなかったのは天皇賞(秋)で叩いて5着を目標にして、次走を本気にしたものかと思われる。デムーロに乗り換えたのもその影響かと思う。実力はかなりあるシルバーホースで、クラシックはもちろん、距離適性も広いタイプだが、ベストはドバイターフ中山記念のような1800であると見ている。前走大敗した原因が不明だが、今回は掲示板に乗せることが目標と見た。

13ヤマカツエース

小回りの重賞が合っているような気がする。重馬場にも強い特徴もあるが、格上挑戦であることは間違いなさそう。今回は見送り。

14ステファノス

この馬が分からない。調教でよい時計を出すタイプであるのでいつも良く見える。藤原厩舎の仕上げは怖い。実際掲示板を外したのは昨年の毎日王冠と香港Cだけ。安定感が素晴らしい。昨年の天皇賞(秋)でも同じ14番から好走しており、外枠の不利を消せる実力はありそうなので、馬券には残したい。

15ラブリーデイ

実力は素晴らしいが、いかんせんピークが昨年の京都大賞典であったと見ている。事実、昨年の天皇賞(秋)以来勝利から遠ざかっている。6歳ではあるものの、操作性の高い、柔らかい走りをする良い馬であると見た。勝ちきれるかと言われればそうではないが、晴れたら複勝ぐらいの気持ちではいる。ルメールがアンビシャスではなくラブリーデイを選んだこともポイント。ただし、先行からの抜け出しを基本スタイルとしたこの馬にとって大外枠はかなり厳しいところ。フルゲートではないので、圧倒的な不利というわけではないが、割り引かねばなるまい。

 

総括

決め手に欠ける馬が多いので、オッズが割れるだろう。

馬券的妙味をうまく見極めなければならない。

 

予想印(再掲)

◎1エイシンヒカリ

天皇賞(秋)は逃げ馬の勝ちにくい東京芝2000だが、最内をとれたし、スローに持ち込めれば勝機が巡ってくるかもしれない。強い馬に賭けるのが基本。海外G1を勝つ実力を評価して本命。

◯3アンビシャス

前走はメイチの仕上げじゃない中、斤量差のあるルージュバックにクビ差。他の馬と違ってここを狙って仕上げてきているような気がする。ノリさんで勝ちきれるイメージは湧きづらいが、枠番もいいし、エイシンヒカリの番手追走で、産経大阪杯のような競馬を見せてくれれば。

▲14ステファノス

前走本気で勝ち馬に迫っておらず5着であることが調整レースで逆に評価できるような気がする。昨年不利と言われる大外枠から、展開にかなり恵まれたというわけでもなく2着だったことを評価。

△15ラブリーデイ

ピークを相手関係には外せないような気がする。

☆9ルージュバック

ここを本命にしたローテーションであることから対抗に推したいが、斤量差と2000以上での牡馬との好走経験のなさを考えてあえての☆印。評価はかなり高いが、展開によっては飛ぶ可能性もありそうと見た。

 

現状の馬券候補

 

当日の考え方

エイシンヒカリ天皇賞(秋)2000mで逃げて勝ちにくいと判断。次走香港が本気。とは言え香港Cでの走りをすれば勝てる上にエプソムC毎日王冠のように東京適性もあるので馬券に。

アンビシャスはルージュバックに負けているので控えめ判断にし、ルージュバックの評価を上げた。

モーリスとリアルスティールは次走香港が本番である上に距離適性なしと判断。

ステファノスは勝ち切るイメージができなかったので切る判断。

ラブリーデイは先行脚質的に外枠の不利が大きいと判断。

エイシンヒカリ単勝ルージュバック単勝:複勝=1:2で買うことに。

 

直前の様子

エイシンヒカリが入れ込んでいて、馬券を先に買ってしまったので絶望視した。彼はパドックで入れ込むと着外になるというパターン。

 

結果

1着モーリス

2着リアルスティール

3着ステファノス

4着アンビシャス

5着ロゴタイプ

 

一番初めに「天皇賞(秋)は次走香港の叩き」「距離適性」で切った2頭が来る最悪の展開。

着順は位置取りで全てが決した。中団外目につけたモーリス、その後ろをぴったりマークしたリアルスティール、それを追走したステファノスが勝ち、そのさらに後ろの内側につけたアンビシャス。

【モーリス】パドックで見て筋骨隆々のマイラータイプだなと思ったモーリスが優勝。にわかに信じがたい。ムーアの神騎乗であったとしか考えられない。

 【リアルスティール】千八がベストだとは思ったが、外々を回してしっかり差し切ったところを見るとやはり強い。究極のシルバーホースになってしまった。ムーアがいなければ結果が変わっていただろう。

ステファノス】昨年と同じ14番からのスタートで大外を回る展開から3着と実力はかなりある馬で重賞をたくさんとれてもおかしくないと感じたが、恵まれないのだろう。それほど重賞は勝ちにくいと分かった。2000mがベストで枠番を気にしないということはかなり馬券になるいい馬なのではないかという判断。

【アンビシャス】力はあるが展開には恵まれなかった。千八や二千の重賞はとってもおかしくない。今回は下げての競馬だったが、先行力もあるしかかることもなくなってきたので、素晴らしいと思う。次走に期待。

ロゴタイプ】逃してエイシンヒカリの後ろをしっかり追走するという田辺の好判断。ロゴタイプを5着に持ってくるにはあの騎乗しかなかった。恐らくこの相手関係ならこれがベストの判断だったと思われる。

【7着ルージュバックリアルスティールに外を阻まれて前に出られないという展開。東京芝2000mで馬番9番10番が勝ちづらいのは内外に挟まれるからかと理解した。本来ならモーリスの位置につけなければならないが、一切末脚を披露することなく展開に恵まれないまま終わる。

【9着ラブリーデイ】道中かかって前へ。外枠の不利からあれだけ出た分最後に失速。去年の京都大賞典がピークであったというのは間違いないが、筋肉も柔らかく操作性が高いことは間違いない。2000mの専門家ではあるが相手と枠番が悪かった。

【12着エイシンヒカリパドックと返し馬で入れ込む凡走パターンが見事に当てはまった天皇賞(秋)だった。去年と同じような展開で同じような負け方。東京芝2000mで逃げて勝つのは香港Cやイスパーン賞など海外G1を制覇したエイシンヒカリを持ってしても無理なのか。1000m通過が手元の時計で1分ちょうどだったので、平均ペースには持ち込めたがこの結果。

 

残念としか言いようがありません。

予想力を高めて出直します。

以上。